カボチャは四方八方につるを伸ばしながら成長します。
そのため、栽培中は整枝することをオススメしますが、整枝方法にも色々あり迷う人もいると思います。
今回の記事では、親づる1本仕立てと子づる2本仕立てで実際にカボチャを栽培し、成長速度等の違いを比較してみました。
気になる方はぜひご覧ください!
目次
使用した品種
今回はコチラの苗を使用して検証してみたいと思います↓
4株を使用し、2株を親づる一本仕立て、2株を子づる2本仕立てで栽培します。
さあ、どうなるでしょうか?!
親づる1本仕立ての実例
親づる一本仕立ての株は子づるを全て除去します。
コチラの写真が実例です↓
親づるを伸ばすだけなので、管理は簡単です。
子づる2本仕立ての実例
子づる2本仕立ての株は、親づるを10節くらいで摘芯し、子づる2本を伸ばします。
摘芯はコチラの写真のように成長点をちぎればOKです。
摘芯後はコチラ↓
そして2本仕立てである程度育てた株がコチラです↓
なお、親づるは子づるの成長のために一時的に伸ばしただけなので、着果させないようにします。
整枝のコツ
次に整枝のコツとして脇芽処理の実例をご紹介します。
大きな葉の脇から生えている小さな葉が「脇芽」です。
カボチャの脇芽は油断するとすぐに大きくなるので、小さいうちに手で除去するのが最も大事なコツです。
しかし、株全体が大きくなると気付かぬうちに脇芽が伸びてしまうことが多々あります。
脇芽がある程度大きくなってしまい、除去するのが大変な場合は、無理に除去せずに成長点を摘芯するだけにしました。
ある程度大きくなった脇芽を除去すると、株全体へのダメージが大きくなると考えました。
ちなみに、つるを這わせるエリアには防草シートを敷き、その上に100均のネット(立体栽培用や害獣避けネット)をいくつか敷きました。
ネットを敷くことで、つるが固定されて安定します。
ちなみに、目が細かいネットは害獣用で、ダイソーではキュウリ用の目が粗いネットより安かったです!
成長速度の比較
それては、親づる一本仕立てと子づる2本仕立てについて、”つるが伸びる速度”と”3個着果するまでの速度”という観点で比較してみます。
(※我が家ではカボチャ1株あたり着果個数を3個にしているため)
つるが伸びる速度
まず、つるが伸びる速度ですが、成長速度にほとんど違いを感じませんでした。
枝分かれさせない分、最初だけは一本仕立てのほうが勢いよく成長しますが、ある程度の時間が経過すれば、ほとんど差は見られませんでした。
どの株も同じくらいのスピードで成長します。
3個着果するまでの速度
次に、3個着果するまでの速度ですが、こちらは2本仕立てのほうが圧倒的に早いです。
というのも、つるが2本あるため、雌花が咲く確率が一本仕立ての倍になるからです。
また、2本仕立てはつるが多い分、着果位置を分散させやすいこともメリットのひとつです。
なぜなら、短い節間で雌花が咲くと、受粉しても着果しないことがあるからです。
コチラは、実際に受粉したのに着果不良となった一本仕立ての雌花です↓
受粉はしたのですが、5節ほど根元側にも着果しているので、この雌花は着果できなかったと思われます。
短期集中で何個も実を作りたい場合は、2本仕立てのほうが良いかもしれません。
管理のしやすさを比較
次に、管理のしやすさを比較します。
まず、整枝という観点では一本仕立てのほうが管理しやすいです。
2本仕立ては、子づるに分岐するあたりがどうしてもゴチャゴチャするので、気付かぬうちに脇芽が伸びてしまいます。
その点、一本仕立ては株がスッキリするので、脇芽の管理もしやすいです。
管理に時間を取られたくない人は、一本仕立てのほうが管理しやすいかもしれません。
ただ、栽培期間という観点では、2本仕立てが有利だと思います。
なぜなら先述のとおり、短期間に複数個を着果させやすいので、必要個数を収穫したら早々に片付けることができるからです。
日々の管理量を減らしたいなら一本仕立てがオススメ。
早く栽培終了して片付けたいなら2本仕立てがオススメです。
まとめ
今回はカボチャの仕立て方法について、一本仕立てと二本仕立てを実例も交えて紹介しました。
まとめると以下のとおりです。
・一本仕立ても二本仕立ても成長速度はほとんど変わらない
・脇芽取り等の日常管理は一本仕立てのほうがラク
・二本仕立てのほうが、短期間で必要個数を着果させやすいため、早く片付けることができる
・二本仕立てのほうが着果位置を分散させやすいので、受粉後の着果不良を減らすことができる
以上、カボチャの仕立て方を迷っている方の参考になれば幸いです。
(参考)畑が無い人は
今回の記事で紹介したとおり、カボチャ栽培は広い敷地が必要なので、アパートやマンションの方はなかなか難しいですよね。
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